結局世の中間桐桜が1番モテる
タイトルの通りである。
この土曜にHeaven's_Feelの2章の映画を観にいき、改めて思った感想を一言でまとめたのがタイトルである。
(以下、ネタバレ等思い出す限りおそらくする)
映画、予めTwitterで話題にはなっていたがマジでエロかった。
桜ちゃん、可愛い顔してめちゃくちゃえろい...。
でも不思議と、士郎とやっと結ばれた濡れ場の所は確かにエロいとは思ったが、なんというか、それ以上にとても美しさを私は感じた。
昔におそらく納得出来ない形で処女を失ってしまった桜がやっと。
やっと愛している男に納得して結ばれるというシーンにむしろ「おめでとう」という言葉を投げかけたくなった。
それに対して士郎があまりにも自然な形で受け入れていたので、お前童貞じゃないだろとツッコミを入れたくなったのは私だけではないはず。
前回はそれぞれのキャラが可愛かったりかっこよく見せていたという記憶だが、今回に関しては間桐桜をとにかく『魅せる』ことに徹していたなと思う。
間桐桜の儚さ、可愛らしさ、悲劇性、歪さ、残虐性を全て詰め込み、それを全て包括した彼女の美しさを綺麗に表現していたと思う(何様だ)
そして同時に衛宮士郎がどんどん「単なる正義の味方」から「桜だけの正義の味方」へと変わってゆく成長も本当に人間味溢れる描き方だった。
これは、間桐桜が「歪だったから」だからこそではないかと私は推測する。
衛宮士郎も普遍的な主人公のように見せて起きながら実はかなり歪な男として描かれているが、間桐桜はそれを通り越して更に歪な少女である。だが、逆をいえばその2人が出会い、惹かれあったからこそ2人はやっと人間味が溢れてきたとも言えるとも思う。
正直、私は雨の中で桜が士郎に自分の事について告白し、士郎がそれを受け止めるシーンまではまだ士郎に関しては「正義の味方」だから受け止めたのではないかと写った。
しかし、同時に彼が正義の味方から1人の人間になるきっかけでもあったとも言えると思う。
また。間桐桜はこのシーンから人間味というよりは「女」として覚醒するようになったなあとも思う。
自分が欲しくても手に入れられなかったもの(暖かな家族からの愛情)を持って輝いている実の姉の凛への嫉妬。
士郎への情欲。
士郎への独占欲(これは1章からも滲み出ているが)。
元々あったのかもしれないが、明確に分かりやすく描かれるようになったのは彼女が全てを士郎に告白して以来だと思われる。
そして、これらこそすら彼女の魅力とも言えるし、人間らしさだなと私は考える。
女の持つドロドロとした内面の「いやらしさ」をこれ程にかと言うぐらい表現してくれているキャラなんて、少なくとも男性向け作品では少ないと思う。(故人の勝手な偏見だが)
間桐桜は女の全てを凝縮した存在と私は考えている。
彼女は「儚さ」「可憐さ」「清楚系」の様に見せて、「嫉妬」「僻み」「歪み」「独占欲」を内側に秘めている。
これらは、世の中の女全般が持つ感情では無いだろうか。
(だからこそ、staynightのヒロイン3人の中で不人気と言われているとも思う)
だが、1番「女」としての生を享受しているからこそ、現実にいたら彼女は3ヒロインの中で1番モテるのではないかと推測する。
セイバーみたいな聖女や遠坂凛みたいな強い女よりも結局、間桐桜みたいな「守らないといけない壊れてしまいそうな不完全な少女」が結局世の中では1番ヒロインなのではないだろうか。